ファンドレイジングの観点からみる「吉本からの寄付 返納」
みなさんこんにちは!NPO Videosの佐野です。
私は、ファンドレイジング協会が認定する、「准認定ファンドレイザー 」の資格を取得しているのですが、おととい16日に出てきた、吉本興業の寄付金に関するニュースが、ファンドレイジングの観点で注目だなと思い、取り上げたいと思います。
まず、ニュースの概要は、以下のとおりです。かなり簡略化しています。
・吉本興業所属のお笑い芸人が、事務所の許可なく、第三者の会合に出席。その場で芸を見せて、ギャラ(お金)をもらっていた。その会合は、反社会的勢力による会合だった。
・吉本興業は、その芸人たちを謹慎や契約解消。
・こうした問題の反省の意味で、吉本興業は、消費者被害の未然防止・拡大防止・被害回復を目的に活動する「消費者機構日本」に150万円を寄付。
・その後、吉本興業が所属タレントに対し、消費者契約法に違反しうる行為を行っていたことが判明。
この消費者機構日本さんの対応は、ファンドレイジング的に言うと、必ずやらなくてはならなかった対応でした。
消費者機構日本さんの活動目的は、消費者を守ることですから、消費者の利益に反する行為を行う人や企業はまさに戦う相手で、支援を受けることは不適当となります。また、これを放置すれば、次に寄付してくれる人が言っていることとやっていることが違う、と考えて離れていってしまうことも予想されます。
逆に言えば、こうした迅速な行動が取れたことで、信頼を増し、支援が継続されるとも言えるのです。
NPO Videos
編集長 佐野泰裕